知っておきたい新NISAの変更点と旧NISAの注意点

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2024年にスタートした新NISAは、2027年に制度がさらに変わります。
改正ポイントは大きく3つ挙げられます。

  1. 0~17歳を対象とした「こどもNISA」が始まる
  2. つみたて投資枠の対象となる株式指数が拡充される
  3. 債券を中心とする投資信託がつみたて投資枠の対象に加わる

2027年からNISAはどう変わる? 

①対象年齢の拡大

2027年から予定されている大きな変更は、つみたて投資枠の対象年齢の拡大です。
現在のNISAは18歳以上が対象ですが、2027年からは0歳から17歳までの人も「つみたて投資枠」を利用できるようになります。
具体的には、次のような制度になります。

項目2027年からの未成年者向けつみたて投資枠
対象年齢0~17歳
年間投資枠60万円
非課税保有限度額600万円
非課税保有期間無期限

この改正は、2026年度税制改正で決定されたものです。金融庁によると、2027年1月以降、0~17歳のつみたて投資枠について年間投資枠60万円(月々5万円)、非課税保有限度額600万円とする制度が設けられます。

子どもや孫などの若い世代にとって、長期間にわたって資産形成をするためのNISAが使いやすくなります。

②対象となる国内株式指数の拡充

2つ目の変更が、つみたて投資枠で利用できる株式指数の拡充です。
これまで日本株の代表的な指定指数として、

  • TOPIX
  • 日経平均株価
  • JPX日経インデックス400
  • MSCI Japan Index

などがありました。今回、新たに以下が追加されます。

  • 「読売株価指数」
  • 「JPXプライム150指数」

③つみたて投資枠で債券ファンドが選びやすくなる

3つ目に注目したいのが、債券を中心とする投資信託の拡充です。
従来のつみたて投資枠は、基本的に長期・積立・分散投資に適した株式投資信託などが中心でした。
今回の改正では、対象となる投資信託の条件が見直され、株式だけでなく、国や企業などが発行する債券を中心に運用する投資信託も、つみたて投資枠で購入できるようになります。

株式は値上がりによる利益が期待できる一方、株価が大きく下落することもあります。債券も値下がりするリスクはありますが、株式とは異なる値動きをすることがあるため、両方を組み合わせることで、資産全体の値動きを抑えることも期待できます。

今回の改正によって、株式だけでなく債券も活用しながら、自分の年齢や資産運用の目的に合った投資を考えやすくなります。

50代の私たちにとって「債券ファンド」が意味するもの

50代になると、20代や30代のときと同じように、資産のすべてを株式に投資することに不安を感じる人もいるでしょう。

株式は長期的な資産形成に有力な選択肢ですが、価格変動が大きいという特徴があります。
そこで、株式だけではなく、債券など値動きの異なる資産を組み合わせるという考え方があります。
今回の改正によって、NISAのつみたて投資枠でも、こうした資産配分を考えやすくなります。
ただし、債券ファンドだからといって元本割れしないわけではありません。
金利変動や為替変動などによって、債券ファンドの基準価額も変動します。

「債券=安全」と単純に考えるのではなく、投資対象や為替ヘッジの有無、信託報酬なども確認する必要があります。

2026年末までに確認したい「旧NISA」

2023年までに旧NISAで購入した商品については、そのまま保有でき、旧NISAの商品は、新NISAとは別枠で管理されます。

そして、旧一般NISAの非課税期間は5年間です。
2022年に旧一般NISAで購入した商品は今年非課税期間が終了します。

例えば、2022年に旧一般NISAで100万円の株式を購入したとします。
その株式が2026年末に150万円になっていたとしましょう。
この場合、2026年末までは、旧NISAで保有していることによって、その売却益について非課税のメリットを受けられます。しかし、2027年になると非課税期間が終了します。

ここで注意が必要なのは、旧NISAの商品を新NISAへそのまま移すことはできないということです。
金融庁も、2023年までの旧NISAの商品について、新NISAへのロールオーバーはできないと明記しています。

非課税期間が終わったら、そのまま課税口座へ

何もしなければ、非課税期間終了後、その商品は課税口座へ払い出されます。
ここで少し分かりにくいのが「取得価格」です。

旧NISAから課税口座へ移される場合、移管時の時価が新しい取得価額として扱われます。

例)

  • 2022年 100万円で株を購入
     ↓
  • 2026年末 150万円になった
     ↓
  • 2027年  課税口座へ移管

この場合、2027年以降の税金計算上の取得価額は、原則として150万円になります。
その後、180万円で売却すれば、180万円-150万円=30万円 が課税対象となる利益です。
2022年に100万円で買ったという事実を基準にして、80万円全部に課税されるわけではありません。

「含み損」のときは注意が必要

注意したいのは含み損がある場合です。

例)

  • 2022年:100万円で購入
     ↓
  • 2026年末:70万円
     ↓
  • 課税口座へ移管

この場合、課税口座での取得価額は70万円になります。
その後、株価が100万円まで回復して売却したとすると、100万円-70万円=30万円 の利益が発生したものとして扱われる可能性があります。
「自分は100万円で買ったのだから、利益はゼロだ」とはならない点に注意が必要です。

2026年末の旧NISA、どう対応する?

選択肢は大きく分けると3つあります。

① そのまま課税口座へ移す

最も簡単なのは、何もせず保有を続ける方法です。
非課税期間が終了すると、商品は課税口座へ移されます。
「この株は今後も長期保有したい」「今すぐ売る理由がない」という場合には、この方法も選択肢になります。

ただし、2027年以降の値上がり益や配当などは、原則として課税対象になります。

② 2026年中に売却する

もう一つは、非課税期間が終了する前に売却する方法です。
旧NISAで保有している間に売却すれば、その売却益は非課税です。

その商品を今後も保有したいのか、売却したいのかを考えたうえで判断しましょう。

③ 売却して、新NISAで買い直す

「今後もこの商品をNISAで保有したい」という場合には、旧NISAの商品を売却し、その資金で新NISAで買い直す
という方法もあります。
ここで注意したいのは、旧NISAから新NISAへの直接移管はできないということです。

いったん旧NISAの商品を売却し、その後、新NISAの投資枠を使って改めて購入します。
新NISAの年間投資枠や、その年にすでに使った投資枠などを確認する必要があります。
また、売却してから買い直すまでの間に株価が上昇すると、同じ価格で買い戻せない可能性もあります。

※本記事はNISA制度の概要を説明するもので、特定の金融商品について売買を推奨するものではありません。実際の売却・買い直し・課税口座への移管については、利用している金融機関の案内も確認してください。

参考資料

  • 金融庁「2023年までのNISA」
  • 金融庁「よくある質問:NISA特設ウェブサイト」
  • 金融庁「令和8年度税制改正の大綱の概要」
  • 財務省「令和8年度税制改正の大綱」
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