――後悔しないための判断基準を整理する
親の家を相続したとき、多くの人が最初につまずくのがこの問題です。
この家、どうするのが一番いいんだろう?
- 幼い頃からの思い出がたくさん詰まっている
- 今すぐ使う予定はない
- 家族の思い出が詰まった家。売るのは気が引ける
そう感じて決断を先延ばしにしてしまうケースは少なくありません。
でも実は、何も決めずに放置することが、いちばんリスクが高いのです。
この記事では、
「住む・貸す・売る」それぞれの選択肢について、判断基準を整理します。
まず大前提:相続しただけでは何もできない
親の家を相続した場合でも、
- 名義変更(相続登記)
- 相続人間の合意
が終わっていなければ、
- 売る
- 貸す
- 大きなリフォーム
は原則できません。
▶︎▶︎「どうするか」を考える前に、名義を自分(または相続人)にすることが前提です。
選択肢① そのまま「住む」
住む選択が向いているケース
- 自分や家族が住む予定がある
- 立地が良く、生活圏として問題ない
- 建物の状態が比較的良い
- 固定資産税・維持費を無理なく払える
メリット
- 新たな住居費がかからない
- 心理的な抵抗が少ない
- 相続税評価額が下がる場合もある
注意点・落とし穴
- 古い家ほど修繕費がかかる
- バリアフリーでないことが多い
- 将来売りたくなっても、住んだ後だと判断が鈍る
選択肢② 「貸す」
貸す選択が向いているケース
- すぐに売るつもりはない
- 立地的に賃貸需要がある
- 修繕・管理を外注できる
- 多少の手間やトラブルを許容できる
メリット
- 家賃収入が得られる
- 思い出の家を手放さずに済む
- 将来売却する選択肢も残せる
注意点・落とし穴
- 修繕・リフォーム費用が高額になりがち
- 入居者トラブルの可能性
- 一度貸すと「売りにくくなる」
⚠️ 特に注意 古い実家は、想像以上にお金がかかることがあります。
- 耐震
- 水回り
- 電気・配管
▶︎▶︎ 家賃収入より出費が上回る場合も。
選択肢③ 「売る」
売る選択が向いているケース
- 自分や家族が使う予定がない
- 管理の手間・責任を減らしたい
- 相続人が複数いる
- 現金で分けた方が公平
メリット
- 管理・維持の負担がなくなる
- 相続人間で分けやすい
- 空き家リスクをゼロにできる
注意点・心理的ハードル
- 「親の家を売る」ことへの罪悪感
- 思った以上に安くなることもある
- 兄弟姉妹の感情的な反対
▶︎▶︎ ただし現実的には、売却がもっともトラブルが少ない選択になるケースが非常に多いです。
何も決めないと、どうなる?
実は一番多いのがこのパターンです。
- とりあえず空き家
- 誰も住まない
- 名義はそのまま
すると…
- 固定資産税は毎年かかる
- 建物は確実に傷む
- 相続人が亡くなり、権利関係が複雑化
- 売るにも貸すにも全員の同意が必要
▶︎▶︎ 時間が経つほど、選択肢は減っていきます。
判断のためのシンプルなチェック
迷ったら、次の3つを自分に問いかけてみてください。
- 5年以内に自分(家族)が住む可能性はあるか?
- 毎年の維持費を「何も生まなくても」払えるか?
- 相続人全員が同じ方向を向いているか?
- ①がNO →「住む」は慎重に
- ②がNO →「貸す」は危険
- ③がNO →「売る」が現実的
生前にできる、いちばんの対策
ここまで読んで感じた方も多いと思います。
親が元気なうちに話しておけばよかった…
実はこれだけで状況は大きく変わります。
- 親はどうしたいと思っているのか
- 誰に相続させたいのか
- 売ることをどう考えているか
▶︎▶︎ 「気持ち」を先に共有することが、最大の相続対策です。
まとめ
- 正解は「人によって違う」
- ただし「何もしない」は最悪の選択
- 住む・貸す・売るには、それぞれ向き不向きがある
- 迷ったら、早めに方向性だけでも決めることが重要
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