【心の相談室】 何が悪いのか分からないまま、人が離れていきます。60歳の今さら、自分は変われない(60代男性)

心の相談室

このご相談は、以下のご相談の回答をご覧になった相談者様からの追加の相談です。
このまま誰にも必要とされず、一人で人生を終えるのではないかと不安(60代男性)

今回のお悩み

60歳男性です。

先日、「人付き合いが苦手で、このまま一人で人生を終えるのではないか」という相談をさせていただきました。

ご回答をありがとうございました。回答を読みながら自分なりに考えてみたのですが、やはり一番の問題は、自分の何が人を不快にさせているのか分からないことです。

私は昔から、人との会話があまり得意ではありません。

会話をしている最初は相手も笑顔で話してくれているのですが、途中から表情が変わり、それ以降は距離を置かれてしまうことがよくあります。

そのたびに、「自分が何か失礼なことを言ったのだろう」と思うのですが、何がいけなかったのかが分かりません。

もし原因が分かれば直せるかもしれません。しかし、自分では気づくことができず、誰も教えてくれません。

気づけば、人との関係は長続きせず、離れていってしまいます。

子どもたちとも、今ではほとんど交流がありません。

私自身、親には多少欠点があっても、子どもは受け入れ、支え合うものではないかと思っていました。

それでも子どもたちが距離を置いているということは、私に何か大きな問題があるのだろうとも感じています。

とはいえ、60歳になった今、自分の性格や考え方を変えることは難しいとも思います。

変わらなければいけないと頭では分かっていても、心が受け入れられません。

最近は、「このまま一人で生きていく覚悟をしなければならないのか」と考えることが増えました。

私はこれから、どのように生きていけばよいのでしょうか。

回答

追加のご相談を読ませていただきました。
あなたは何度も、「自分の何が悪いのか分からない」と書かれています。

この一文に、あなたが長年抱えてこられた苦しみが凝縮されているように感じました。

もし「自分はこういう言い方をすると相手が傷つく」と分かっていて、それでも改めようとしないのであれば話は別です。
しかし、あなたの場合は、「原因が分からないから直しようがない」と悩み続けています。

人との関係がうまくいかないたびに、「また何かしてしまったのだろう」と自分を責めながらも、何を変えればいいのか分からず、同じことを繰り返してしまう。
その苦しさを伝えてくださったのだと思います。

「人を不快にさせる人」ではなく、「自分では気づきにくい人」なのかもしれません

相談文だけで、本当の原因を断定することはできませんが、もしかすると、こんなことはありませんか?

・相手の話を最後まで聞く前に、自分の意見を話してしまう。
・悪気なく率直なことを言い、それが相手には厳しく聞こえてしまう。
・自分では普通のつもりでも、表情が硬く見えてしまう。
・冗談のつもりで言ったことが相手を傷つけてしまう。

もしくは、単に相性が合わなかっただけという可能性もあります。

人は、自分の話し方や表情、相手との距離感を、自分では意外なほど客観的に見ることができません。
「自分では分からない」という状態は誰にでも起きることです。

「60歳だから変われない」は、本当でしょうか

ご質問には、「今さら自分を改めることはできません」と書かれていました。

その気持ちはよく分かります。
人は長年積み重ねてきた考え方や話し方を変えることに、不安や抵抗を感じるものです。
でも、もっと気楽に考えて。
「人格」を変える必要はないのです。
変えるのは、ほんの小さな行動でいいのです。

例えば、相手の話を聞いたら、まず「そうなんですね」と受け止めてみる。
自分が話した時間と同じくらい、相手にも話してもらう。
「それは違う」と言う前に、「そういう考え方もあるんですね」と一度受け止める。

そんな小さな変化だけでも、人が受ける印象は驚くほど変わることがあります。

お子さんにも、お子さんの人生があります

相談文の中で、一つだけ気になった言葉がありました。

「子どもなのだから、親の悪いところも含めて受け入れ、支えるべきではないか。」

そのお気持ちは、多くの親が一度は抱く思いかもしれません。
しかし、お子さんにも、お子さん自身の人生があります。
もし、子ども時代から親との関係に苦しさを感じていたのであれば、距離を置くことは、自分自身を守るための選択だった可能性もあります。

少し厳しく聞こえるかもしれませんが、この考え方を受け入れられるようになると、人間関係は少しずつ変わり始めます。
そして逆に言えば、親子だからこそ、今から関係を修復できる可能性も残されています。
「親だから無条件で許される」と考えるのではなく、
「もし私の言動で傷つけていたことがあったなら、申し訳なかった。」
そんな些細な一言が、長い時間止まっていた親子関係を動かすきっかけになることもあります。

「一人で生きる覚悟」を決めるには、まだ早すぎます


ご質問には「一人で生きる覚悟をしなければならない」とありました。
でも、私はその覚悟を、今決める必要はないと思います。

人は60歳を過ぎても変わることができます。

退職後に地域活動へ参加して新しい友人ができた人。

70歳を過ぎてから趣味を通じて人生が変わった人。

ボランティア活動をきっかけに、人とのつながりを取り戻した人。

そんな方は決して少なくありません。

あなたも以前、勇気を出してDIYサークルへ参加されました。

「人とつながりたい」という気持ちは、今もあなたの中に残っています。

その気持ちがある限り、人生はまだ動き始めることができます。

最後に

ご質問には、「何が悪いのか分からない」とありました。

もし本気でこれからの人生を変えたいと思うのであれば、一つだけ提案があります。

信頼できる第三者に、「私と話していて、不快に感じることがあれば、遠慮なく教えてください。」とお願いしてみてください。

地域包括支援センターの相談員でも、カウンセラーでも、昔からの知人でも構いません。

自分では見えない自分を知ることは、とても勇気がいることです。
しかし、それは自分を否定することではありません。
これまで誰も教えてくれなかったことを、今から知るということです。

60歳は、人生を諦める年齢ではありません。

あなたが今回、この相談を書いてくださったこと自体が、「まだ変わりたい」「まだ誰かとつながりたい」という気持ちが残っている証拠です。

その思いがある限り、人生はこれからでも少しずつ変えていくことができます。

焦らず少しずつ。今日より明日、明日より来月。
ほんの少しずつ、人との関わり方を見つめ直していけば、それだけでも未来は今とは違う景色になっているはずです。

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