筆者について
ペンネーム よっちゃん。54歳、神奈川在住のおっさん会社員。6年前に母を亡くし、南房総で一人暮らしをする90歳間近の父を気遣う毎日。介護生活で起きるあれこれを書きます。毎週月曜日更新予定。
▼前回の記事はこちらです▼
【只今! 絶賛介護中!】③施設入居面談でも大暴れ!
施設入居を延期
2回目の面談。
杖をつきながらも、自ら歩いて病室から出てきた父。
面談は穏やかに進行する。
「病院食だけでは足りないくらいに食欲がある。」
「家に戻りたい。」
「母さんの命日は家で過ごしたい。」
さて、これまで書いてこなかったが、私には兄がいる。
兄は、若い頃に心を病んだ後、機械メーカーで会社員にはなったものの、会社員生活の中で心の病が再発し、休職、復職、休職を繰り返している。
その兄が、今回の面談に同席していた。
「俺が、実家に戻るよ。」
「どうせ仕事、休職中だから・・・」
(おいおい、心の病を回復させるための休職だろ?)
「・・・・・・」
しかし、兄の病気を知る人などその場には、父と私くらいしかおらず、
当然、兄を止める人はいないまま、
在宅介護の方向に一気に舵が切られた。
大体の介護方針はこんな感じ。
・兄が同居。在宅にて介護。
・週2回、ヘルパーさんが訪問。
・週末は極力私が実家に戻り介護を手伝う。
そして、退院の日を迎える。
在宅介護のはじまり
兄と父の同居生活が始まって最初の1ヶ月は、
父も、兄も、私も新しい展開に対する緊張からか、
お互い気を遣いながら、なんとか回っていた。
数ヶ月が過ぎた。
土曜の昼過ぎ、実家に戻り、ドアを開けた。
ぷーん
と漂う異臭。
(何の匂いだ?)
急いで父が寝ている部屋に向かう。
父はベットの上に座っていた。
ぼーっとして、うつむいたままだ。
(よかった。大丈夫だった)
「父さん、調子どうだ?なんか家の中すごい匂いだな」
「◯△□◯△□だから、大目に見てやってくれ・・」
父が何か話しているがほぼ聞き取れない。
居間を見に行く。
雨戸が閉まったまま暗い居間。
ジメジメしているが臭いの元ではなさそう。
台所。
異常なし。
仏間。
異常なし。
2階へ。
兄の部屋。
嫌な予感。酷い悪臭だ。
「兄さん、いる? 入るよ!?」
部屋の扉を開ける。
雨戸を閉めっぱなしで真っ暗な部屋。
部屋の隅の床に座り込む兄。
慌てて電気をつける。
ぼーっとして床に座り込む兄と、
兄の周りを囲むコンビニ弁当の生ごみの山と、
使用済オムツと思われるごみ袋の山が、
一気に視界に飛び込んできた。
ものすごい悪臭に酔いそうになる。
実は、
先週末は仕事の関係でどうしても実家に戻ってこれなかった。
自分の予定を優先して、ここに戻らなかった先週の自分を悔やむ。
そして、気づけばこの数ヶ月、父のことは気をつけていた一方で、兄のことは全く観察できていなかった自分を悔やむ。
そう、
兄は心の病が再発しているように見えた。
(そういえば、さっき、父が「何かを大目に見てやってくれ」って言ってたな。何かあったのかもな。)
私の中では、兄は自分同様、介護する側の存在だと思っていたが故に、兄自体の様子を気にもとめていなかった。
「おーい、飯くれ◯△□×◯△□×・・・」
1階で父が呼ぶ声が聞こえた。
1階に向かう。
「飯食っとらんのだ」と父。
「父さん、兄さんは? 兄さんとは話してるの?」
「◯△□×◯△◯△□×◯△◯△□×・・・」(ほぼ聞き取れない)
「父さん、ヘルパーの村井さんは来てくれてるの?」
「◯△□×◯△◯△◯△□×◯△◯△・・・断った」
「!!?」
「いま、断ったって言った?」
「父さん、まさか、ヘルパーさんにもうこなくていいって断ったの?いつ?」
「もったいないからな。」
(つづく)
あわせて読みたい
・【只今、絶賛介護中!】① 始まりは突然に・・・きた
・【只今! 絶賛介護中!】②大暴れ!リハビリ拒否で強制退院
・【只今! 絶賛介護中!】③施設入居面談でも大暴れ!
