【只今! 絶賛介護中!】⑤自宅介護の限界

只今 絶賛介護中!

筆者について
ペンネーム よっちゃん。54歳、神奈川在住のおっさん会社員。6年前に母を亡くし、南房総で一人暮らしをする90歳間近の父を気遣う毎日。介護生活で起きるあれこれを書きます。毎週月曜日更新予定。

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 【只今! 絶賛介護中!】④自宅で介護

やっぱり無理

何の根拠も自信も経験もないにもかかわらず「在宅介護をする」という兄の申し出。
皆、最初から心の片隅でわかっていた。

(いやいや、無理でしょ)

そう思いながらも、その申し出に頼った私。

でも、やはり、無理でした。

父の、兄や私に対する否定的で威圧的な態度は、歳をとったと今も健在で、兄の心の病をさらに悪くさせたのです。

ヘルパーさんがやってくれるような介助は、「俺の家に住ませてやっているんだから、お前がやればいい」という父の考えに従い、ヘルパーさんを断ることを受け入れた兄。

食事の介助、排泄の介助、入浴介助、家の掃除、ゴミ捨て、病院への付き添い、自宅散髪の手配、排泄物で汚れた下着の洗濯・・・・慣れないことばかりに毎日追われた兄。

会社に復帰することを考える苦しみから逃れたい気持ちと、自宅介護という逃げ場の登場で、兄の中での条件が揃ったのだろう、いつの間にか会社を退職してしまっていた兄。しかし、その結果、たくさんのことを一人で抱えることになり、精神的に追い詰められたのだった。

今、兄は、父から呼ばれた時以外は、自分の部屋から出られなくなっている。

その結果、トイレに行けず、いつの間にか兄までがオムツを使って生活していたようだ。
そう、兄の部屋にあった使用済みオムツのゴミの山は、兄が使用した物だった。

父はとにかく几帳面で、一人で戸建てに暮らしながら、とてもきれいに家をメンテナンスしていた。
その父自慢の家が、今や、どんよりとして雑然とした、そして異臭が漂う空間に変わっていた。

どんどん低下する認知力

以前、万が一の時のために父が用意してくれた財産の一覧には銀行口座が3つ書かれている。
今回の一件で、一部の口座の通帳は家の中で見つけたが、残りの通帳とカード類は見つけることはできなかった。

「父さん、病院代を払いたいんだけど、お金あるかな?」
「金はある」
「どこにあるの?」
「どこかな・・・。家の中を探してくれ。」
「父さん、クレジットカードはあるかな?まだ持ってるよね?」
「どうしたかな・・・。俺、そんなの持ってたか?」
「父さん、銀行のキャッシュカードはどこにしまった?通帳は見つけたんだけどキャッシュカードがないんだよ。」
「泥棒が入った時に危ないから、通帳とは別の場所にしまった。」
「どこにしまったの?」
「・・・・・」(考えるうちに寝てしまった)

「父さん、確か医療保険に入っているって言ってたはずだけど、どこの保険かな。保険の証書、残ってる?」
「ああ、、、、」

認知力が弱くなっているのか、思い出せないし、会話を続ける体力もなくなっている。

介護体制の立て直し

ちょうど夏休みシーズンだったこともあり、1週間ほど仕事を休み、実家に泊まり込んで諸々立て直すことにした。

まずはゴミを捨て、父の病院代の精算をする。
そして、兄と一緒に父の世話をしながら、今後の対応について市役所に再度相談するためだ。

改めて、前回見送りになった介護施設への入居についても相談することにした。
もちろん、認知力が弱まっていても、父は施設に入ることに対しては強硬に抵抗するだろう。

それでも、家族全員が壊れてしまう前に、覚悟を決めることにした。

(つづく)

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