【只今、絶賛介護中!】⑬三歩進んで二歩下がる。施設入居の父のキャッシュカード 受け取り苦戦。

只今 、絶賛介護中!

筆者についてペンネーム 
よっちゃん。54歳、神奈川在住のおっさん会社員。6年前に母を亡くし、南房総で一人暮らしをする90歳間近の父を気遣う毎日。介護生活で起きるあれこれを書きます。毎週月曜日更新予定。

▼前回の記事はこちらです▼
【只今、絶賛介護中!】⑫やっと見つけたキャッシュカードは有効期限切れ



銀行の相談窓口に電話すると、
「現状お客様の更新カードの郵送状況がどのような状況か、お渡し済みかお渡ししていないかについては、ご本人様にしかお伝えできません。ご本人様は施設に入居されているとのことですが、窓口までご本人様にお越しいただけますか?」
ときた。

心の中の憤りを抑えつつ、

(介護施設に入っている人が銀行窓口に行けるわけないだろ?わかっててそんな質問する?)

「本人が窓口に行かないと、更新カードが受け取れないのですか?
病人を介護施から連れ出すのは現実的ではないので、他の解決策はありませんか」

「まずは、お父様ご本人とお話しする必要があります。お電話口でご本人様の本人確認と息子様にもお伝えして良い旨の意思確認ができれば、ご本人様とご家族の方にキャッシュカードの郵送状況をお伝えすることは可能です。」

「わかりました。後ほど介護施設から改めて電話します。」

(あれ?受け取りの解決策についてはこの窓口の人が、提示してくれるのか、はっきりしなかったな・・・・。
別の部門に電話回されたりするのかな・・・?)

とりあえず、新しいキャッシュカードの所在場所を確認するためだけになることを覚悟しつつ、介護施設に移動することにした。

速攻で面会予約の電話を入れ、速攻で介護施設に移動した。

5時間後・・・・・

介護施設に到着。

「お父様との御面会ですね。今お連れしますので少しお待ちください」

5分ほど待ったところで、施設のスタッフの方に車椅子に乗せられて父が登場した。


「おお、またお前か。どうした、家のことか」 
今日は比較的機嫌が良さそうだ。

「家のことじゃないんだよ」

「あれ、本当に取り壊す必要あるのか?」

「父さん、今日は、銀行のキャッシュカードの件できたんだ。家のことはまた後で。」

「家はどうするんだ」
なんだか話が噛み合わない。
まずは家の話の相手をしないと、銀行の話に進めなそうな気配だ。

「家は、今、解体と修理の見積もり取ってるから。ちょっと待ってて。」

「そうか。修理か。あの家、俺が設計したんだ。」

「すごいな、父さんが設計したのか。修理できるといいな。修理できるか調べてもらってるからね。」

父が設計したというのは初耳だ。疑う気持ちが大きかったが、そこは一旦スルーすることにした。
そして、それとなく、父の気持ちに寄り添ったような回答をした上で、思い切って切り出した。

「ところで、父さん、家の中でこのキャッシュカードを見つけたんだけど・・・・、期限切れになっているんだ。新しいカードが郵送されてきてるはずなんだけど、心当たりある?」

「キャッシュカードか?心当たりは無いな」

「多分、銀行に返送されているんじゃないかと思うんだ。今から銀行に電話するから、スピーカーにして一緒に話を聞こう」

「〇〇銀行お客様サポートです。」

「今朝もお電話したのですが、口座番号1234567のデビットカード付きキャッシュカードの更新にあたって更新カードの受け取りができていないため、所在を確認していただきたいのですが、、、、」

「お電話口はご本人様ですか?」

「いいえ、息子です。口座の名義人の父は今一緒に電話口に居ます。」

この後、父本人に、名前、生年月日、住所、口座番号の確認が電話口でなされ、送付したカードは所在不明で本店に戻っている旨が伝えられた。

「ご登録の住所に再送でよろしいですか?」

「いや、家は先日の豪雨で被災していて、カラです。口座名義人の父は体調を崩して施設に入居しています。登録住所以外に送付していただくことはできますか?」

「それは難しいですね。私の担当範囲でできるのは同じ住所への再送手配のみです。」

「では質問ですが、息子の私が代理で受け取る方法はありますか?」

「そうですね。お父様はその方向でご希望でしょうか?」

「私が体調を崩しているんでね。お願いします」 
スマホを父の方に向けると、父がすかさず私のスマホに向かってそう言ってくれた。

「かしこまりました。お父様の確認が取れましたので、支店の1234−12345まで電話してください。支店の方で息子さんが代理で受け取れるか相談を承ります。支店の了承が取れましたら、私の方で、お父様のカードを支店に転送手配をかけます。」

(なんだよ、たらい回しだな。)
そう思いながら、ここは辛抱どころとこらえて、父に向かって言った。

「このまま支店に電話するからもう少し付き合ってね。父さん」

ここは介護施設のロビーの一角の面会スペース。
大声で電話して、なんと迷惑な家族だと思われているに違いない。
なるべく早く終えたいという気持ちがありながらも、今、父が居る場でできる限り解決してしまいたいという気持ちが葛藤する。

支店に電話する。

「〇〇銀行〇〇支店です。」

ハキハキした女性が出た。

きちんとしていてハキハキしていて、知識もある。
短い会話だけだがとてつもなく安心を覚えた。
お問い合わせ窓口の人との電話を切ってすぐにこちらの支店に掛け直しているので、私の問い合わせ内容が引き継ぎ伝達されていない可能性の方が高そうだが、こちらの相談事項をすぐに理解してくれた。

そして、父本人が支店に出向いて受け取ることが難しく、
登録住所の実家は被災していてカードの受け取りのために人が常駐することが難しいことを察してくれて、
本店から支店にカードを転送してもらい、支店で私が代理で受け取ることための段取りをとってくれた。

最後に、受け取りのため以下のものを用意した上で支店に来るように指示された。

・私と父の続柄を確認するための戸籍謄本(私が家の事情で父と異なる姓のため特別に必要)
・私の本人確認のためのマイナンバーカード
・父の本人確認資料(マイナンバーカードか保険証)
・通帳
・印鑑
・暗証番号

電話を切って、ほっとした。
あとは必要なアイテムを揃えて支店に行くだけだ。
そう思った。

あれ?

通帳?

そういえば、見た記憶がない・・・

通帳のことなどすっかり頭から抜けていた。

カードを受け取る日までに通帳を見つけねば。

とりあえず、兄に今日あったことを報告するLINEをした。

「・・・・ということで通帳が必要なんだけど、通帳どこにあるか知ってる?」

「知らないな・・・・。俺も探しておくよ。実家の換気をするために、今週はずっとこっちにいるから」

「頼むよ。今週末は俺もそっちに行って探すからね。」

三歩進んで二歩下がる。

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